ちなみに広場について書いてます。

広場について綴るブログです。

おいでんせぇ倉敷へ

前回の記事で書いた倉敷への旅、
今回少し遅れてのアップですが、
書いた時の臨場感溢れる文体でお届けです。
では、おいでんせぇ倉敷へ!





こんばんわ。晩秋の折、いかがお過ごしでしょうか?
わたくしめは息子が生まれてから初の、
息子のいない夜を過ごしております。


わたくしは、今、関西地方に来ております。
目的はもちろん、関西の街並みの視察であります!
ちな街の目標は日本の街全部を良くすることなのであるからして、
東京だけ見ていればいいと言うわけではありません。
日本全国の街並みの現状を把握しなければなりません。
そのためにはまず関西の現状を見ておこうじゃありませんか!


・・・というのはまったくの嘘っぱちで、
人生初の(いや、二度目ですな。)出張です。
ひゃっほー!


でも街並み論者の私は
出張の合間にも押さえるところは押さえときましたよ。
行ってきました。街並みの西の雄、倉敷へ。
まぁ本当はJR西日本にたくさん貼ってあった「おいでんせぇ倉敷へ」
キャンペーンにまんまと引っ掛かったわけですが。



日曜の朝8時台のひかりで岡山まで、そこから伯備線
倉敷へ。9時半過ぎには倉敷に着きました。
駅前はデッキが整備されていて、スタバもあったりして、
スタバが倉敷にあるんだ…、って思いつつ、
美観地区に急ぐ、一家。


と思いきや、デッキを渡り、階段を降りたあたりでふと見ると、
商店街で朝市がやっているようです。
横断幕に「三斎市」と書いてあります。
人の熱気に誘い込まれるようにして、
ふらふらと朝市に吸いこまれた一家はそのまま
1時間半、帰ってこないのでありました…。


トピックは街並みなので朝市の様子は端折るとして、
月1しかやらない朝市に偶然行き会うとは、幸先良いです。
偶然の偶然も刺激的でした。



朝市後、ようやく気を取り直して美観地区に急ぎます。
大通りを5,600メートルほど行くと、美観地区の入り口が
急に開けます。
入り口から3,400メートル行くと道が折れ曲がっているせいか、
そこに並ぶ建物も綺麗に重なって見え、入り口からの風景は
いきなり時代劇のセットのようです。
日曜だったせいか観光客も多く、混雑しています。


折れ曲がったところを曲がって100mほど行くと、
名高い倉敷川に添った街並みが現れます。
川沿いには紅葉した木が映えていました。


美観地区の倉敷川は川幅五,六メートルの川ですが、
(深さは謎です。)川の両側に柵がありません。
美観地区、また保存地区でもあるこの区域は、
昔からの様子をそのまま残しているはずです。
このブログでも、以前、柵は無いのが良い!と書いたことがありましたが、
昔の日本は川の両縁には柵が無かったと言うことがうかがい知れます。
いや〜、柵がないって雰囲気良いですね〜。ホント。


転落してもいきなり川に落ちないように、
一段土手になっていて、その土手には柳やその他の植物が植えてあります。
ここら辺は佐原と違うところ。
佐原は川の両縁から石垣になってそのまま川なので。
(といっても佐原は川に転落防止の柵がついてますが。)



以下、色んな感想を網羅。

・あまりに整ってるので、やっぱりセットを歩いてる気がしてしまう我が一家。


・外国人も結構いましたが、倉敷の街がこんなに人気なら、
 それに近いものを東京にテーマパークチックに作ったって良いんじゃないかしら。
 ネックは地価の高さだよねぇ…。


・美観地区一帯はほぼ土産物屋さんか食事処か、お店屋さんになっているので、
 ここで生活している人はあまりいない様子。
 まぁこんなに観光客が来たら住みづらいですよね。


・倉敷だけじゃ、東京からの観光客を呼ぶのは無理かも。(結構小さいので、一日あれば廻れちゃう)
 岡山の他のホットな観光地=直島と組んで岡山キャンペーンするのが良いんじゃない?


・上と似てますが、街並みにだけでは人は呼べないですね(もし観光客を呼びたいなら。)
 街並み+ビーチ、とか街並み+スキーとか、街並み+セクシーゴミ拾いとか、
 相乗効果がないとわざわざ東京から来る気はしないかも。
 もちろん、街並みが観光客のためじゃなくて、住人の住環境レベルを上げるためにあるなら
 そんなタイアップいらないんでしょうけど。


・夜は結構怖かった。観光客相手のお土産物屋さんや食べ物処しかないせいで
 夜7時半過ぎには倉敷川沿いはもう静まりかえってて、
 人が通って無くて、きっと江戸時代の街の夜ってこんな感じだったんだろうなぁ
 と実感。うーん、シティガールの私には倉敷的夜には耐え難いかも。
 息子と一緒で暗いところが嫌いなビビリなので、
 怖がっちゃいそう。


結論。日本の将来の街並みの規範に倉敷はなるか?
なって欲しい気もするし、でももうちょっとにぎやかさが無いと
なんだか住めない気もします。
(どんな街が日本の将来の街並みとしてモデルになるのか、
しばらく模索してみたいと思いますね。)


そうそう、倉敷といえば、倉敷アイビースクエア。
もちろんそこも行ってきましたよ。(美観地区の脇に建っているので当然ですが)
ちょっと殺風景過ぎるきらいはあったけど、
息子は心おきなく走り回ってました。
親も車が進入してこないと思うと安心して走り回らせておけます。
ちょうど結婚式が終わったところらしく、
バージンロードの花を片付けているところでした。
観光客の人も三々五々にアイビーの這う壁に囲まれた
アイビー広場にたむろして、おぉ、ここはサンマルコ広場か?
と錯覚はしないにしろ、広場の力をちょっと実感。


外来種を正統に置く辺境人の根性を発揮して言わせてもらえば、
美観地区の倉敷川沿いに面してアイビースクエアみたいな広場を持ってくれば、
街はもっと憩いの場になるのではないのかな。イタリアみたいに
朝昼夜、広場=街中がもっと生活の場になるんではないのかしら。


ってな事をつらつらと考えた倉敷の旅でした。