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しあわせの経済 世界フォーラム

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こんにちは。

 「しあわせの経済」世界フォーラム2017が

昨日一昨日都内で開催され参加してきました。

 

しあわせの経済」フォーラム公式パンフレットから

その概要を少し書き出してみます。

“貿易は常に良いことで、多ければ多いほうが良い”

“成長は常に良いことで、早ければ早いほうが良い”という

思い込みのせいで、 各国政府はこぞって、

グローバル市場の規制緩和を歓迎し、

その結果、私たちにとって本当に大切なものが

逆に圧迫されることになりました。

 

グローバル金融機関は今も、大規模でエネルギー浪費型の

テクノロジー開発のために、難聴取るという資金を創造する一方で、

環境破壊と失業を生み出し続けているのです。

 

 

私たちは、ローカリゼーションこそが未来への道であり、

同時に世界が抱える多くの問題を解決する鍵だと考えています。(中略)

 

 

 今、雨後の筍のように世界中に姿を現した

新しいプロジェクトの数々は、どれも、深い人間的なニーズに

答えようとする試みです。

何百万というローカル・フードのプロジェクトから、

ローカル・ビジネス連合、ローカル金融・ローカル再生エネルギーの

プロジェクトまで…。(中略)

 

私たちは確信しています。生態系を、社会的な絆を、真の民主主義を、

そして公正な経済を蘇らせるための、

最も手っ取り早くて、効果的な方法は何か?

 

それは、世界中でローカル経済を育て上げることなのです。

 

広場のブログになのに、なぜいきなり経済なのか?

それもしあわせの経済とは何なのか?

 

それは、だいぶ前、水野和夫さんの本をもとにエントリーを

書いた頃から、経済ってどういうことなの?と常々感じていたことから。

今でもこの本は、バイブル。

今がもう資本主義が終わる時で、次の時代の幕開けの時代なんだよ、

っていう鐘を鳴らしてくれたような、そういう本。

まだ未読の方は是非。目からウロコですよ。

 

www.machirunrun.jp

 

今、日本も、ヨーロッパも、アメリカも全部利子率が0%近くなっているのは、

単に景気が悪いんじゃなくて、

資本主義が成り立つ為の条件が消えかかっているから、ということ。

だから資本主義がダメになったとかそういうことではなくて、

行き着くところまで行き着いた、ということだそうな。

問題なのは、この行き着くところまで行き着いたはずのものを

もう一回延命しようとしているところ。

それをやっていくと、もう周辺国は無いので、

同じ国のなかで、中心と周辺を作らなくてはならないということ。

 

日本で非正規が増えてきた、とか

アメリカでは1%が99%の人の資産以上の資産をもっているとかいう話ですね。

資本主義を延命していくということは、

この格差をどんどん広げていくことに他ならなくて、

それは同時に、民主主義という社会の理念までも

曲げかねないものであったりするわけだそうです。

(それが歴史の危機という言葉に表れています。)

 

で、最後には、カンフル剤的なものを打って今の資本主義を延命するより、

定常状態の経済になっていくほうが幸せだということで論は結ばれています。

 

 そういうことを考えていた2年前から時は流れても、未だに主流は

資本主義経済な訳ですが、でもそれじゃもう本当にまずいし、

次の形に移行しようよ!って思って行動している人たちがたくさん集まって

きていたのが今回の「しあわせの経済」世界フォーラムでした。

 

 

1日目は、全体会で各国ゲストの講演、

2日目は分科会でいろんなテーマに分かれて、ゲストスピークを聞いたり

トークセッション。

 

いろいろお話はあったのですが、

今日は抜粋して印象的だった話。

 

1日目の講演でサティシュ・クマールさんという

イギリスの思想家の方の講演がありました。

 

ご存知の方にはもう十分知られた話だとは思いますが、

ガンジーがインドのイギリスからの独立運動を始めた時、何をしたかというと、

糸車(チャルカ)を回した、というのです。

その当時、インドは、自国で生産した綿をイギリスに安い価格で売り、

イギリスの工場で服にしたものを、再度買っていました。

イギリスは、近代化で大量の服を生産できるようになったため、

植民地としていたインドに売りつけていたのですが、これを

止めることができれば、イギリスからの経済的独立ができる、と

ガンジーは考えました。

そこで、使われずに納屋にしまいこまれてきたチャルカを

取り出してきて朝に夕にチャルカを回して糸を紡ぎ、布を作り、服を作りました。

自分たちで作った服を着るようになることで、

イギリスから輸入されてくる服を買う必要がなくなり、

そしてイギリスからの独立も勝ち取ることができたそうです。

 

まだガンジーのチャルカ運動についての本を読んだことがないので

ざくっとした理解ですが、

これをサティシュさんは、力説していました。

確かに、服はある程度の枚数あれば十分で、

それ以上買う必要もないですから、

このガンジーの思想はとても論理的です。

 

 

 サティシュさんは80歳を超えるご高齢の方なのですが、

とてもチャーミングで講演中ずっと笑い声が絶えず、

 そして、とにかく、「手を使いなさい、手を。手を使って

作れるものを作りなさい。」と言っていたのが印象的でした。

 

他にも、

ヘレナ・ノーバーグ=ホッジさんの話とか、辻信一さんの話とか

いろいろあったのですが、ちょっとまだ消化不良。

とにかくいろいろ感極まることの多いフォーラムだったな、っていうのが

感想です。現場からは以上です。