ちなみに広場について書いてます。

広場について綴るブログです。

奇跡の起こし方 〜富山のヒーロー登場の巻4〜

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さあ、ちょっとふわふわしたでも結構大事な話題が続いた後は、

もう素晴らしすぎて、手出しが出来ない富山の話に再々チャレンジ。

 

にぎわいの場 富山グランドプラザ: 稼働率100%の公共空間のつくり方
 

 

素晴らしすぎるけど、それをそのまま一言一句間違えずに写してたら

あんまりPR担当の意味がないので、

この本からどんな教訓やアイデアを受け取れるか、必死に頭を絞ってみます。

 

富山にある広場は「グランドプラザ」というんですが、

この本の帯文は、

「グランドプラザは、一つの“奇跡”である」

とあります。

 

ふむふむ、と思いながら見ていた訳ですが、

はっ!と思ったのは、

確かに、富山の広場が奇跡的なのは、

その自治体や地域の一等地とも言える良い場所に、

たまたま広場になりそうなスペースが空いていて、

それをちゃんと広場として使う、っていう合意が得られたことにあります。

あとは、公共交通(セントラムポートラム)がちゃんと整備されてて、

中心市街地に人がくることができる、っていうのも大きいです。

 

 

他の地域で広場を作る時ネックになりそうなのが、

この、

①ちょうどいいスペースの空間が中心市街地にあって、

②そこが広場として使われる、という合意が出来て、

③しかもちゃんとそこに人がくる、

っていうこの3つな気がします。

 

そんな訳で、どうやって富山の広場が出来てきたのか、

本から引用してみます。

1992年頃から、市内で最も歴史のある商店街のアーケードに面した

 

一画において、隣接した2地区が同時期に再開発をする構想が発案され、

 

結果的に、2005年に駐車場を核とした再開発ビルが、2007年に百貨店を

 

核とした再開発ビルが完成しました。

 

そして、(中略)市役所が「まちなか広場」を整備しました。

 

すんごいざっくりした話をすると、整備する前はこんな敷地だった訳ですが、 

f:id:cheelee:20150309114206p:plain

整備した後はこんな感じ。3本あった道路を真ん中に持ってきて、

(道路の付け替え手法ってのがあるんだそうです。)

両側に出来た建物の敷地からセットバックで敷地をもらって(マゼンダの部分)、

真ん中にグランドプラザが出来ました。

f:id:cheelee:20150309114655p:plain

 

まちなか広場として整備した場所は計画当初は、移転開業する

 

百貨店等のバックヤードとして整備する予定でした。

 

しかし当時助役であった望月明彦氏が「都市の一等地、しかも

 

それなりの大きさでまとまっているこの敷地をバックヤードにするのは

 

あまりにもったいないのでは」と発言され、雨雪の多い富山の気候風土に

 

適した屋根付きの広場を発案されました。

 

(註:助役は自治体の副市長)

 

助役の人、すご!って思った訳ですが、きっと広場にするっていう

話は、この方の一言でいきなり始まった訳じゃなくて、

もともと中心市街地をどうにかしたい、っていう

意識が共有されていた事が勝因だった気がします。

 

富山市役所のホームページには、この広場の話ではないですが、

まちなか居住をどうやって推進していったらいいか、というテーマの

シンポジウムの議事録なんかが残っていて→富山市 まちなか居住シンポジウム

 (平成16年=2004年なのでちょうど11年前のもの)

また、この本を書いている山下裕子さんも、

この2004年に発足した「グランドプラザ活用委員会」に参加し始め、

実に3年がかりでグランドプラザの完成に関わっているようで、

もう、10年前くらいには、富山は、そういう方向に向かって歩き始めてた。

うーん、すごい。

シンポジウムみたいなものが、その場限りにならず、

ずっとちゃんと活動が続いて、それが結果として現れてるのがすごい。

 

先にリンクしておいたまちなか居住シンポジウムの

パネリストは、延藤安弘さんだったりして、それもまたなんか感動。うん。

なんか延藤さん(とか、さんづけで良いのだろうか?)の本なんかは、

学生さんの頃にわりと読んでのですが、その人が主張されていたようなことが、

こうやって人に拡がることで、実際にまちの形になっていくようなのは、

なんか良いね。とても。

 

奇跡の起こし方なんてタイトルにしたけど、

どこにも奇跡なんてなくて、ただ、ずっと情熱をもってその場を

作ろうとしてた人たちがいた、っていうことでいいでしょうか。うん。

つまり情熱を燃やし続けるしかない訳だ。うん、頑張ろ。

 

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